教育システム

後期研修概要

1.診療科の特徴

当科での研修にて、皮膚科領域での日常診療で遭遇する疾患に呈しての 幅広い臨床力を身につけ、皮膚科診療においての適切な診断・治療・安全管理や 診療態度を身につけることを目標とし、 日本皮膚科学会認定専門医取得に足る実力を養成します。 週間スケジュールとしては、月曜及び金曜午前に病棟回診、 月曜午後からは入院カンファランス・外科カンファランスで各症例を検討します。 水曜午後は病理組織検討会、木曜午後は全ての症例についての検討会と抄読会を行います。 臨床診断、治療・病理診断・皮膚外科についてそれぞれ各専門医の指導の下で 研修することができます。

2.研修の目的

日常診療で遭遇する皮膚疾患に対して、幅広い臨床力を身に付け、適切な診断・治療・安全管理や診察態度を習得することを目標とします。研修終了後には、皮膚科専門医取得に足る実力を養成します。

3.目標

一般目標

皮膚科専門医として、日常診療で遭遇するであろう皮膚科学的疾患に対する、診療能力を身につける。

行動目標

  1. 皮膚科学総論

    皮膚の構造と機能を理解する。皮膚の免疫学・生理学・生化学を理解する。

  2. 皮膚疾患の診断と検査

    1. 一般診断学
    2. 発疹学
    3. 皮膚病理学
    4. 皮膚検査
  3. 皮膚疾患の治療

    1. 局所外用療法
    2. 全身療法
    3. 局所理学療法
    4. 皮膚外科

4.取得できる専門医

○日本皮膚科学会認定「皮膚科専門医」
○日本皮膚科学会認定「皮膚悪性腫瘍指導専門医」
○日本皮膚科学会認定「美容皮膚科・レーザー指導専門医」
○社団法人日本アレルギー学会認定「アレルギー専門医」
○日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会認定「臨床遺伝専門医」
○日本がん治療認定医機構認定「がん治療認定医」
○日本性感染症学会「学会認定医」

5.研修システム

1-2年目

久留米大学病院皮膚科にて2年間の臨床研修をおこないます。原則的に4ヶ月間ずつ、外来と病棟を交互にローテイトします。皮膚科の専門的な知識を身につけるともに外来・病棟診療を通じて基本的な皮膚科診療能力を身につけます。
外来研修時には多くの症例の皮膚生検を経験し、木曜日の夕方から行われる総合カンファレンスにおいて、それらの症例提示を行い、診断、治療方針を検討します。病棟研修時には月曜日朝の教授回診と金曜日朝の准教授回診において症例を提示し、月曜日午後の病棟カンファレンスと皮膚外科カンファレンスで最終的な治療方針を検討し診断・治療の進め方を理解します。
木曜日と金曜日にはスタッフ医師と共に担当症例の手術を行います。
毎週水曜日の夕方に皮膚病理カンファレンスを指導医のもと行い、皮膚病理診断能力の向上を目指します。定期的に行われる抄読会を通じて最新の皮膚疾患に関する知識を深めます。
また、学会発表、論文作成の方法を指導医のもとで学び日本皮膚科学会関連学術学会等に参加し発表する。

3-4年目

基本的には久留米大学皮膚科大学教室教育出張病院に出向し、各指導医のもと、皮膚科診療の向上を目指します。外来・病棟を通して皮膚疾患、皮膚病理の知識を深め、独立して診断・治療ができる能力を身につけます。また、学会発表、論文作成を積極的に行い、日本皮膚科学会認定専門医に必要な単位を取得します。

5年目

久留米大学病院皮膚科にて、さらに高度な臨床能力および知識を習得する共に、皮膚科学基礎および臨床研究を行います。外来・病棟診療を通して、病態を理解し最新の診断法・治療法・疾患に関する知識を追求します。希望により大学院に進学し、高度な基礎および臨床研究を行いその成果を国内外の学会で発表し、論文を書きます。また、希望によっては、サブスペシャリティー取得(皮膚外科、皮膚アレルギー、皮膚病理、美容皮膚科など)を目的とした他施設での研修を行うことも可能です。

6年目以降

日本皮膚科学会認定専門医を取得し、久留米大学病院、関連施設にて、より高度で専門的な臨床能力および知識を修得し、指導医として若手研修医師の指導を行います。

外来/病棟業務の流れ

外来研修システム

皮膚科外来の基本的診療方法を学びます。まず、予診をとり、その症例について、初診のスタッフと一緒に診察を行います。 必要であれば、臨床写真撮影、各種皮膚科処置、皮膚生検を行います。なるべく、多くの症例の皮膚生検を施行し、 水曜日の夜の病理ティーチングで検討します。その後、木曜日の夕方から夜に行われる総合カンファレンスにおいて症例提示を行い、 最終的な診断と治療を決定します。

病棟研修システム

皮膚科病棟症例の基本的診療方法を学びます。皮膚症状を含めて、各種の診察を行い、カルテの記載法と各種の書類の作成を研修します。 基本的には、月曜日朝の教授回診と金曜日朝の准教授回診において症例を提示し、 月曜日の午後の病棟カンファレンスで最終的な治療方針を決定します。さらに、困難な症例は、総合カンファレンスにおいて検討します。 このように、皮膚科病棟では、採血や皮膚生検、各種外科手術、全身管理、化学療法、潰瘍治療などの習得を目指します。

専門医取得

当教室では全員が皮膚科専門医を習得することを目標としております。皮膚科専門医申請の資格は5年間以上の皮膚科臨床研修と日本皮膚科学会に加入していることが必須です。また初期臨床研修の期間の2年間も研修期間とみなされ、部分的に算定されます。それ故皮膚科入局を決めた際は、初期臨床研修時に日本皮膚科学会への入会をお勧めします。研修期間中には悪性腫瘍摘出術や植皮術のレベルまでの技術取 得、学会発表、原著論文3編の発表、必須講習会への3回出席などが義務づけられ、単位として150以上を得ることが必要です。申請後に年1回行われる認定 試験を受験し合格すれば、皮膚科専門医となることができます。

カンファレンス

病棟カンファレンス

毎週月曜日午後に入院患者さんについて治療方針を決定します。
皮膚疾患に対する治療方針のみならず、基礎疾患なども含めた、全身管理についても十分に検討を行います。
また、当科では再建手術症例も多く、手術症例に対する術式検討会を行っています。

総合カンファレンス

毎週、木曜日の午後4時から夜にかけて行われる総合カンファレンスにおいては、多くの皮膚疾患について、 その臨床像と組織学的所見を研鑽します。その前の週に生検を行った症例に関して、まず、臨床像の症例提示を行い、 さらに、組織学的な検討を行い、最終的な診断と治療を決定します。また、臨床写真のみの症例に関しては、 臨床像およびダーモスコピー所見により、診断と今後の方針を決定します。 さらに、入院症例の臨床写真と手術および生検組織の組織像を検討し、最終診断と腫瘍切除の断端部の腫瘍残存の有無を検討します。 総合カンファレンスでは、教育出張病院の症例の検討も行われます。同時に、カンファレンス後の抄議会では最新の海外論文を紹介し、新しい知見を共有しています。

リサーチミーティング

週1回のリサーチミーティングを毎週木曜日に行っています。一人の研究者の研究あるいは重要な文献をスライドで紹介します。その後、進行中の研究についてディスカッションを行います。